イベント情報 第107回 日本酒文化を楽しむ会(特別開催) 2023/07/24

オマチスト垂涎・酒米のルーツ「雄町」で醸す岡山3蔵の銘酒と雄町栽培農家の話を楽しむ
~美作地区「辻本店」、備前地区「室町酒造」、備中地区「三冠酒造」を極める~

今回は岡山県の3地区からオール雄町米の酒が12種集結します。
雄町は100種類以上存在する酒米の中で、最も古い純血の品種です。さかのぼること約160年前、1859年に備前国上道郡高島村字雄町(現在の岡山市中区雄町)の農家が発見したとされています。まさに酒米のルーツとして酒米の天照大御神のような存在です。味わいはふくよかでどっしりとした旨みが特徴なので愛飲家からの人気は高くオマチストという言葉が生まれているほどです。その雄町を使っている3蔵の若手蔵元さんと雄町栽培農家さんにご登場いただきます。


日時:2023年8月2日(水) 19時〜‬

‪参加費:12,000円 (日本酒4種類×3蔵)‬

会場:東京都千代田区外神田2-16-2 神田明神内 明神会館
TEL:03-6384-0477

主催者:酒サムライ・日本酒文化を楽しむ会 主宰 杉原英二


酒蔵からのスペシャルゲスト

❶「御前酒」醸造元 辻本店7代目蔵元 辻総一郎社長

文化元年1804年、現在地に酒造業を創業。当時は三浦藩御用達の献上酒として「御膳酒」の銘を受け現在の銘柄の由来となっている。古来「うまさけの国」と言われた「美作」の地(岡山県北の旧国名)で長い歴史の中、地元の米、地元の水、地元の技で醸す事こそ造り酒屋の原点として、本年度から全量雄町宣言をしました。酒質の特徴としては、すっきりとした辛口が特徴。備中杜氏組合長を務めた前杜氏の原田巧の熟練の技を引き継いだ、6代目蔵元 辻均一郎の長女である辻麻衣子さんが日々酒造りに励んでいます。

❷「櫻室町」醸造元 花房利宇さん(室町酒造11代目蔵元 花房満社長のご長男)

元禄元年(1688)頃、大庄屋を任されていた花房十右衛門(じゅうえもん)が余剰米を使った酒造りを開始。
現存する岡山県の酒蔵では最も歴史がある蔵元さん。昭和60年(1985)頃にほぼ全面的に備前雄町米へ切り替え、地産地消の酒造りを徹底。仕込水の「雄町の冷泉」は岡山県三大河川の一つ旭川の伏流水で池田藩の御用水として有名で、清水所に掘られた井戸はかつて「殿様井戸」と言われ日本の名水百選にも選ばれている。造りは伝統的な酒造りを忠実に、杜氏を筆頭に蔵人、社員みんなで酒造りをしております。

❸「三冠」醸造元 自称そのうち7代目 前畠眞澄さん(三冠酒造6代目蔵元 前畠敏成社長のご長男) 

「三冠酒造」は、1806年(文化3年)に倉敷市児島の山沿いの地にて創業。「三冠」で思い浮かぶのは野球の三冠王、水島新司の野球漫画「あぶさん」で、主人公が劇中で呑み、見事三冠王を獲得した、というゲン担ぎの酒としてかつての“あぶさんファン”に愛されている酒。「辛口」の芳醇な味わいの日本酒は、古くから当蔵にほど近い下津井港で水揚げされる魚介類との相性を第一に考えて醸造している。米はもちろん地元の雄町が主体。眞澄さんは「我々の地元児島にはこんな旨い酒を造る酒蔵があるんだ」と言ってもらえる酒を目指している。

雄町栽培農家からのスペシャルゲスト

オマチスト 友谷清志(ともたにすがゆき)さん

出身は岡山県。東京で就職したが、その後地元へUターン。建部町役場で観光や農業関係を担当。退職後も岡山市鳥獣被害対策実施隊の調整監として、また農水省のジビエ利活用コーディネーターとして 鳥獣害対策とジビエ利用拡大を総合的にコーディネートしている。
日頃は仕事の傍ら米作りを行い、酒造好適米「雄町」の栽培にも関わっていることで、晩酌はもちろん岡山の雄町 Sake で一献やっている。栽培から飲み手まで生粋のオマチスト!

さて今回は1月の第100回で開催した「江戸の総鎮守」と称えられている「神田明神」の境内に併設されていて3年前にリニューアルした明神会館にて開催します。今年は3年ぶりで神田祭が盛大に行われ、やっと以前の活気が戻ってきました。今回は東京、そして江戸のルーツとも言うべき神田明神で酒米のルーツ「雄町」に焦点を当て、オマチスト農家さんの話を聞きながら岡山の酒と酒蔵の魅力に迫ります。ぜひお楽しみにしてください。

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