お酒の解説 本醸造酒とは? 2023/07/20
日本酒には種類や専門用語が多く「自分にあった日本酒をどのように選んだらいいかわからない」という悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。本記事では「本醸造酒」の定義や味わいの特徴についてご紹介します。
本醸造酒とは?
日本酒の種類:「特定名称酒」と「普通酒」
日本酒はまず、一定の要件を満たした「特定名称酒」と、それ以外の「普通酒」に分けられます。
「特定名称酒」はさらに原料や製造方法によって、純米大吟醸酒・純米吟醸酒・特別純米酒・純米酒・大吟醸酒・吟醸酒・特別本醸造酒・本醸造酒の8種類に分類されます。
純米大吟醸酒・純米吟醸酒・特別純米酒・純米酒は、米・米麹・水のみを原料とした「純米系」、
大吟醸酒・吟醸酒・特別本醸造酒・本醸造酒は、原料に醸造アルコールが加わった「本醸造系」です。
特定名称酒の要件
特定名称 | 使用原料 | 精米歩合 | 香味等の要件 |
---|---|---|---|
純米大吟醸酒 | 米、米こうじ | 50%以下 | 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好 |
純米吟醸酒 | 米、米こうじ | 60%以下 | 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好 |
特別純米酒 | 米、米こうじ | 60%以下又は特別な製造方法 | 香味、色沢が特に良好 |
純米酒 | 米、米こうじ | ー | 香味、色沢が良好 |
大吟醸酒 | 米、米こうじ、 醸造アルコール | 50%以下 | 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好 |
吟醸酒 | 米、米こうじ、 醸造アルコール | 60%以下 | 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好 |
特別本醸造酒 | 米、米こうじ、 醸造アルコール | 60%以下又は特別な製造方法 | 香味、色沢が特に良好 |
本醸造酒 | 米、米こうじ、 醸造アルコール | 70%以下 | 香味、色沢が良好 |
なお、特定名称酒共通の基準として、こうじ米の使用割合(白米の重量に対するこうじ米の重量の割合)は15%以上であることが定められています。
「本醸造酒」は特定名称酒のひとつ
特定名称酒のうち、以下の要件を満たしたものが「本醸造酒」を名乗ることができます。
- 原料が米・米麹・水と醸造アルコール
- 精米歩合70%以下
- 香味、色沢が良好
本醸造酒の特徴
本醸造酒の味わい
本醸造酒は、香りは控えめでスッキリ淡麗な辛口のものが多い傾向です。
本醸造酒には、醸造アルコールが添加されています。
醸造アルコールとは、サトウキビやトウモロコシ、サツマイモなどを原料とした蒸留酒。ひとことで言えば、香りや味がほとんどない、高純度のアルコールです。
原料にこだわり、国産米から製造した醸造アルコールを使用している酒蔵もあります。
これを加えることで、すっきりとしたキレのある味わいとなります。
- 淡麗・辛口のスッキリとした味わい
- 香りは穏やかで控えめ
おすすめの飲み方
スッキリとしたキレ感を楽しむには、冷酒がおすすめ。
冷やすことでキリッと爽快感が強まり、本醸造酒のさっぱりとした味わいが引き立ちます。
香り穏やかでスッキリとした味わいの本醸造酒は、料理の邪魔をしないため、どんな料理にも合わせやすく、食中酒としてもぴったりのお酒です。
お料理にあわせて、ぬるめの熱燗で楽しむのもよいでしょう。
まとめ
本醸造酒は、さらりとしたキレのある味わいが特徴のお酒です。
sakazuky STORE では、辛口好き必見の銘柄をご紹介していきたいと思います。