お酒の解説 普通酒とは? 2023/07/18
日本酒には種類や専門用語が多く「自分にあった日本酒をどのように選んだらいいかわからない」という悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。本記事では「普通酒」の定義や味わいの特徴についてご紹介します。
普通酒とは?
日本酒は、「特定名称酒」と、それ以外の「普通酒」に分けられます。
特定名称酒とは?
「特定名称酒」とは、「清酒の製法品質表示基準」で定義されているお酒で、純米大吟醸酒・純米吟醸酒・特別純米酒・純米酒・大吟醸酒・吟醸酒・特別本醸造酒・本醸造酒の8種があります。
純米酒、吟醸酒、本醸造酒などを名乗るには、使用する原料や製造方法など、法的に定められた一定の要件を満たしていなければなりません。
特定名称酒の要件
特定名称 | 使用原料 | 精米歩合 | 香味等の要件 |
---|---|---|---|
純米大吟醸酒 | 米、米こうじ | 50%以下 | 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好 |
純米吟醸酒 | 米、米こうじ | 60%以下 | 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好 |
特別純米酒 | 米、米こうじ | 60%以下又は特別な製造方法 | 香味、色沢が特に良好 |
純米酒 | 米、米こうじ | ー | 香味、色沢が良好 |
大吟醸酒 | 米、米こうじ、 醸造アルコール | 50%以下 | 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好 |
吟醸酒 | 米、米こうじ、 醸造アルコール | 60%以下 | 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好 |
特別本醸造酒 | 米、米こうじ、 醸造アルコール | 60%以下又は特別な製造方法 | 香味、色沢が特に良好 |
本醸造酒 | 米、米こうじ、 醸造アルコール | 70%以下 | 香味、色沢が良好 |
普通酒とは?
普通酒とは、「特定名称酒」以外のお酒の通称です。
上記の要件を満たしていない清酒はすべて、普通酒、または一般酒と言います。
普通酒とされる例
- 本醸造系で、精米歩合が70%を超えている
- 規定量以上の醸造アルコールが添加されている(特定名称酒では白米の重量の10%以下)
- 等外の米を使用したもの(特定名称は3等以上)
特定名称酒の場合、ラベルなどに「純米酒」、「吟醸酒」などと記載されていますが、普通酒の場合は、通常「普通酒」とは記載されていません。
日本酒としか表示がないものは、普通酒と考えて良いでしょう。
普通酒は、清酒のなかで最も製造数量が多いお酒で、清酒全体の約60%を占めます。
最近では特定名称酒が伸びているとはいえ、普通酒はまだまだ流通の大半を占めているポピュラーなお酒なのです。
普通酒の特徴
普通酒の味わい
普通酒は「特定名称酒に当てはまらないもの」全般を指すため、味わいや飲み口は銘柄によってさまざまです。
基準に満たなかったもの、というとランクが低いイメージがありますが、飽きのこない落ち着いた味わいのものが多く、かつリーズナブルでお手頃なため、日常酒として人気のお酒です。
- 香りは穏やかで控えめ
- 適度な旨味がある落ち着いた味わい
- 比較的リーズナブル
まとめ
普通酒は、安心感のある味わいと手軽さが魅力の、日常的に楽しめるお酒です。
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